ネーザルハイフロー療法

COVID-19 情報 & リソース

Last Updated: 2020年11月23日  (NZDT)

COVID-19の感染拡大は、世界中の医療機関に影響を及ぼしています。病院では、患者の治療にOptiflowTMネーザルハイフロー (NHF) 療法が使用されており、各国がパンデミックの波に対処する中でNHFについての認識は高まっています。

“国や医療機関の運営に携わる人々は、NHF利用の可能性を高
め、COVID-19関連の呼吸不全への使用を提唱するよう努めるべきです。」”  - Gershengorn et al. Ann Am Thorac Soc. 2020.1

サマリー

COVID-19患者の臨床管理における2つの主な目的:

  • 患者の転帰向上。例えば、気管挿管の回数の減少。
  • 医療従事者(HFW)の安全の確保。例えば、院内感染の拡大を防ぐ。

COVID-19に関するエビデンスに基づくガイドライン、NHFの使用と医療従事者の感染の臨床観察記録、呼気内粒子の拡散の研究、専門家の推奨事項は、次のことを示しています:

  • NHFは、COVID-19などのウイルス性肺炎が原因の低酸素血症患者の呼吸補助として推奨される。2-5
  • 現時点で、NHFは、接触、飛沫、空気を媒介とした医療従事者の感染リスクを高めるとは考えられていません。2-6
  • NHF使用の提唱は、病院の準備体制に関わる推奨事項で求められています。1

COVID-19とNHF

感染拡大の初期においては、医療従事者を守るために、早期挿管と人工呼吸器の使用の基準値を低くすることが推奨されていました。NHFは、気管挿管の必要性を減少させる呼吸補助の方法として支持されています。 NHFについて当初の懸念は、呼吸補助の一方法としてのNHFの要件と照合し再考されました。1

エビデンスに基づく
ガイドライン

世界保健機構(WHO)7米国国立衛生研究所(NIH)8  、 欧州集中治療医学会 (ESICM)* 、 米国集中治療医学会(SCCM)*9 および オーストラリア・ニュージーランド集中治療医学会 (ANZICS)10からのCOVID-19の臨床管理ガイドラインによる、NHFの使用.

ガイド 
ライン
NHF
WHO7 軽度の急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の患者への使用の可能性
NIH8 AHRFの患者にCOT§にかかわらず非侵襲的換気 (NIV) よりも推奨される
SSC9 AHRFの患者にCOT§および 非侵襲的換気法 (NIV) よりも使用を提唱している
ANZICS10 低酸素血症の患者に検討

表 1. COVID-19患者へのNHFの使用に関する推奨ガイドライン。

COVID-19におけるNHF治療

COVID-19においてNHFの使用が導入されてから、臨床使用の観察研究の査読や出版が行われています。

出版物 題名 ジャーナル 結論/考察より
Duan et al. 2020.2 
(Pre-pub)
Use of high-flow nasal cannula and noninvasive ventilation in patients with COVID-19: A multicenter observational study. American Journal of Emergency Medicine 「... 本研究において、医療従事者の院内感染は認められなかった。」
Guy et al. 2020.4 High-flow nasal oxygen: a safe, efficient treatment for COVID-19 patients not in an ICU. European Respiratory Journal 「... この方法は医療従事者にとって安全であり、貴重なICUリソース
を効率的に活用できる。」
Patel et al. 2020.4 Retrospective analysis of high flow nasal therapy in COVID-19-related moderate-to-severe hypoxaemic respiratory failure.  BMJ Open Respiratory Research 「当部門の80人において、感染拡大時にCOVID-19に感染したのは
2人のみだった。」
Vianello et al. 2020.5 High-flow nasal cannula oxygen therapy to treat patients with hypoxemic acute respiratory failure consequent to SARS-CoV-2 infection. Thorax 「…試験期間中とその後の14日間において、スワブ検査で陽性とな
った者は一人もいなかった…」
Westafer et al. 2020.6 No evidence of increasing COVID-19 in health care workers after implementation of high flow nasal cannula: A safety evaluation. American Journal of Emergency Medicine 「NHF/非侵襲的換気法 (NIV)を使用する患者でのCOVID-19の感
染拡大についての当初の懸念に反し、従業員感染率の増加は認められなかった... むしろ、臨床および非臨床の従業員の感染率は、地域のCOVID-19感染状況と並行していた。」

表 2. COVID-19患者のNHF使用における医療従事者の調査結果

粒子分散の調査研究

感染した患者により医療従事者が直面する潜在的リスクは、院内感染のリスク増大の可能性がある 呼気中の粒子分散という研究項目に焦点が当てられました。 

出版物

題名

ジャーナル

結論/考察より

Gershengorn et al. 2020.1 The Impact of High-Flow Nasal Cannula Use on Patient Mortality and the Availability of Mechanical Ventilators in COVID-19. Annals of the American Thoracic Society 「…COVID-19関連の呼吸不全でのNHFの使用を(潜在的曝露リスクを理由に)当初認めていなかった医療機関が、使用を許可し始めています。」
Gaeckle et al. 2020.11 Aerosol Generation from the Respiratory Tract with Various Modes of Oxygen Delivery. American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine 「…健康な人では、非侵襲的換気(NIV)またはHFNCによって、室内
空気または非加湿酸素状態よりも高濃度のエアロゾルが、発生することはありませんでした。実際、HFNCおよび非侵襲的換気(NIV)のいくつかの例ではエアロゾルを減少させた可能性も見られました。」
Iwashyna et al. 2020.12 Variation in Aerosol Production Across Oxygen Delivery Devices in Spontaneously Breathing Human Subjects.   medRxiv Pre-print 「…鼻カニューレ、リザーバーマスク、ハイフロー鼻カニューレを使用して、(エアロゾルや飛沫などの粒子が)増えたというエビデンスは得られなかった…」
Jermy et al. 2020.13 Assessment of dispersion of airborne particles of oral/nasal fluid by high flow nasal cannula therapy. medRxiv Pre-print 「NHFの使用は、サポートのない激しい呼吸を上回るほど感染性エ
アロゾルの拡散リスクを高めることはない。」
Kotoda et al. 2020.14 Assessment of the potential for pathogen dispersal during high-flow nasal therapy. Journal of Hospital Infection 「…HFNCは、飛沫や接触感染の潜在的リスクを高めることはないと
考えられる。」
Leung et al. 2019.15 Comparison of high-flow nasal cannula versus oxygen face mask for environmental bacterial contamination in critically ill pneumonia patients: a randomized controlled crossover trial. Journal of Hospital Infection 「グラム陰性菌による肺炎患者へのHFNCの使用により、空気汚染
または表面(グラム陰性菌)汚染が増大することはなく、HFNCを使用する際に追加の感染管理対策が必要ないことを示しています。」
Kaur et al. 2020.16 Practical strategies to reduce nosocomial transmission to healthcare professionals providing respiratory care to patients with COVID-19. Journal of Hospital Infection 「…HFNCを受ける患者がサージカルマスクを装着することが提唱
されています。」

表 3. COVID-19患者のNHF使用による粒子拡散。

表3の呼気分散に関する出版物からのデータに加え、 Hui et al. 2019 および Hui et al. 2014 は、煙とレーザーを使用して患者シミュレータからの空気の動きを追跡し、呼気の分散を検証する方法で、様々な呼吸療法とインターフェースを比較しました。以下は、Hui et al.17, 18により実施された2件の研究から得られた呼気分散のグラフです。

呼気分散の変化



図に示されている分散距離のデータは同じ著者が実施した2件の研究から得られたものです。 実験は異なる構成下にある部屋で実施されました。図のすべてのインターフェースが直接比較されたわけではありません。

専門家の推奨事項

International Society of Aerosols in Medicine (ISAM)などの主要な国際学会に属する専門家による最近の発表では、NHFおよびその他の非侵襲的呼吸補助の使用(または不使用)について意見が述べられています。

「私たちは、感染から自分自身を守り、患者を思い込みから守るために、できる限りの努力をしなければなりません。」  
- Lyons et al. 2020.19

「医師は、COVID-19患者へのHFNC使用の妨げとなっている思い込みから離れることを考えるべきです。」  
- Li et al. 2020.20

「はっきりしないウイルス感染リスクの為に、他の酸素デバイスを使用するため、NHFの選択肢を捨てることは不要であり、賢明ではありません。」  
- Li et al. 2020.21

最近の文献で、COVID-19感染拡大シナリオの数学的モデリングに基づく、病院準備に関する推奨事項が発表されました:

「... 運営者および管理者は、人工呼吸器を使用している重篤な低酸素血症のCOVID-19患者に対して、NHFを許可するにとどまらず、使用を提唱するプロトコルに改正することを検討するべきです。」    
- Gershengorn et al. 2020.1

一般的な用語

  • 粒子: 水蒸気分子、病原体(ウイルスまたは細菌) 、エアロゾル、飛沫など、物理的サイズによって分類。
  • 水蒸気分子: H2Oの気体粒子。 
    サイズ: < 0.001 ミクロン。
  • ウイルス: 生細胞でのみ複製する感染性の病原体。サイズ: 0.017 ~ 0.3 ミクロン。
  • 細菌: 感染性微生物。サイズ: 0.2 ~ 10 ミクロン。
  • エアロゾル: 空中に留まる微小な液体粒子。 サイズ: < 5 ミクロン。
  • 飛沫: 地面に落ちる、もう少し大きな液体粒子。サイズ: > 5 ミクロン。
  • 医療用粒子: サルブタモールなど、患者への投与のための吸入医薬品を含むエアロゾルまたは微小液体粒子。
  • 医療用エアロゾル: 患者の下気道または肺まで投与できる小ささの医療用粒子。
  • バイオ粒子: 呼気時に患者から放出される、生物学的物質を含むエアロゾルまたは飛沫(例えば、浮遊病原体)。
  • バイオエアロゾル: 空中に留まる微小なバイオ粒子。サイズ: < 5 ミクロン。
  • バイオ飛沫: 地面に落ちる、もう少し大きなバイオ粒子。サイズ: > 5 ミクロン。
  • バイオエアロゾルが発生する手技: 液体をエアロゾルサイズの粒子に分解すると分かっている気道相互作用を含む手技。
  • バイオエアロゾルが分散する手技: 液体をエアロゾルに分解はしないが、通常の気道機能により発生したバイオエアロゾルを分散させることがある。

Setup guides

以下の5本の動画と装着ガイドでは、AIRVO™ 2(エアボー 2)、Optiflow+(オプティフロー プラス)鼻カニューレの使用方法についての情報を提供します。
AIRVO™ 2  はじめに

AIRVO 2 (パート 1):
はじめに

AIRVO 2の概要、その仕組み、および最適な湿度を提供する加温加湿器の原理についての説明。 

 

AIRVO™ 2  セットアップ

AIRVO 2 (パート 2):
セットアップ 

AIRVO 2をセットアップするための段階的な説明、また弊社の様々なインターフェイスについて紹介。 

 

AIRVO™ 2  使用

AIRVO 2 (パート 3):
使用

流量、温度、酸素供給方法(必要に応じて)などの設定方法が含まれるAIRVO 2の操作説明。   

.

AIRVO™ 2 使用後(洗浄と消毒)

AIRVO 2 (パート 4):
使用後(洗浄と消毒)

AIRVO 2の洗浄と消毒方法(次の患者に使用する為の高水準消毒による方法)の説明。 

 

Optiflow+ Fitting video

Optiflow+鼻カニューレの装着方法

Optiflow+(オプティフロー プラス)鼻カニューレの装着方法の説明。 

Optiflow+鼻カニューレの装着ガイド

Optiflow+(オプティフロー プラス)鼻カニューレ装着ガイドのダウンロード。

Flow Matters | Edition 10

更新日:2020年11月23日 (NZDT)

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* ESICMとSCCMは共同で敗血症救命キャンペーン(SSC: Surviving Sepsis Campaign)を立ち上げました。
**  Acute Respiratory Distress Syndrome.
†  Noninvasive ventilation. 
‡  急性低酸素血症性呼吸不全(AHRF)
§ 従来の酸素療法(COT)
¶  図に示されている分散距離のデータは同じ著者が実施した2件の研究から得られたものです。