Infant Respiratory Invasive

侵襲的換気
Infant Respiratory Nasal High Flow

ネーザルハイフロー(HFNC)


侵襲的換気

MR850システムの ​呼吸回路で結露が生じる理由は様々です。下記はその一例です。セットアップを少し工夫することで解決できる場合もあります。
  • 環境条件 – 空調システムや開いた窓からの風など、寒暖差のある外気への呼吸回路の暴露
  • F&P 850システムのセットアップが不適切
  • 回路接続の緩み
これら要因への対処の詳細については、弊社の資料F&P 850システム – 結露の管理をご参考ください。
  • MR850加温加湿器を使用する場合、 侵襲モードが選択されていることを確認してください。
  • F&P 950™加温加湿器を使用する場合、新生児用の呼吸回路を接続すると、自動的に新生児モードが選択されます。
  • ​保育器内の温度が> 34 °C (93°F) ​で管理されている場合、非加熱延長チューブを使用​し、温度プローブは保育器の外側に配置します。
  • 保育器内の温度が​< 34°C (93°F)で管理されている場合、およびインファントウォーマーで使用する場合は、非加熱延長チューブを取り外し​てください。温度プローブはスイベルのYピース近くにある患者口元側の温度プローブポートに取り付けてください。
  • インファントウォーマーまたは開放タイプのベッドで使用する場合、回路周囲の環境温度により結露が増加する可能性があるため、非加熱延長チューブは使用しないでください
  • カンガルーケア中は、非加熱延長チューブを使用しないでください。
安全にご使用いただくために:非加熱延長チューブの使用の有無により、温度プローブが正しい位置に配置されていることを確認してください。温度プローブの配置が不適切な場合、インファントウォーマーのような外部の熱源により、回路内温度の読取値が不正確になるおそれがあります。
 
* F&P 950の新生児用回路はThermadapt™テクノロジーを内蔵しています。そのため、非加熱延長チューブは不要なため、構成品には含まれません。
  • F&Pのフィルター(RT016、RT019)は、F&Pの小児用侵襲的換気用回路との併用を意図していません。
  • 大気開放される小児/新生児用人工呼吸管理で呼気フィルターを含まない呼吸回路キットをご使用の場合、使い捨てのフィルターをご使用になる場合もあると思われます。
    • このような場合、フィルターとの接続部径が15 mmであることを確認するとともに、死腔を最小限に抑え、人工呼吸器の性能を最適化するために、確実に接続されていることを確認して下さい。
    • 医療機器として認証されているフィルターのみをご使用ください。(医療機器として認証を受けている)フィルターの細菌やウイルスに対するろ過効率は、規格に従って試験されています。
    • フィルターのフィルタリング効率は使用状況の影響を受ける点に注意してください。人工呼吸器の設定を定期的に確認し、メーカーの仕様に従ってフィルターを交換してください。
    • 乳幼児用の侵襲的換気用回路でフィルターをご使用になる際は、流量抵抗やフィルター容量が人工呼吸器の性能に影響を及ぼすおそれがあることを考慮してください。
人工呼吸器用の回路と吸気/呼気フィルターの使用に関する詳しい情報については、F&P Healthcare製フィルターの& ™​ウイルスおよび細菌のろ過効率を参照してください。
F&Pの加温加湿システムは、幅広い人工呼吸器およびガス供給源との使用に適しています。ほとんどのF&Pの小児の侵襲的換気用回路には、様々な人工呼吸器のモデルに適したアダプターキットが含まれています。人工呼吸器と回路の互換性の詳細については、F&P担当営業にお問い合わせください。
はい。回路内の結露は、不要な回路の開放を避けるために、加湿チャンバーに戻すことが可能です。
閉鎖回路内には患者由来の病原体が存在する可能性があります。これらは、加湿チャンバーに戻される結露に存在することも考えられます。しかし、加湿チャンバーで発生する水蒸気が病原体を患者に伝搬することはありません。粒子径の説明については、こちら​をご参照ください。
必ず施設の規定、および人工呼吸器またはネブライザーの製造元の添付文書/取扱説明書に従ってください。RT010やOPT016などの適切なアダプターを使用することで、ガス流路に薬剤を投与することが可能です。F&Pでは、加温加湿器システムとの干渉のおそれを軽減するため、アダプターはできるだけ患者さんの近くに設置することを推奨しています。薬剤投与後は、アダプターを取り外してください。
MR850の小児用回路キットは、さまざまな臨床シナリオを想定した複数のアダプター​​を同梱しています。この中に含まれるRT062ルアーロックアダプターを使用することで、NOの投与時、およびF&Pシステム使用中の定期的なモニタリングが可能になります。別売りのアダプターもご使用いただけます。
 
F&P 950システム​​で​は、アダプターと短い非加熱の延長チューブからなる、NO療法用のキット(950X08)をご使用ください。
呼吸サポートに加温加湿されたガスを用いることの利点は、患者さんのケア全体にわたることが臨床論文で十分に確立されています。それらの利点は、呼吸ガスが体温、測定時の大気圧および水蒸気飽和状態に近い状態の場合に最大になります。そのため、F&Pは、加温加湿器の侵襲モード設定を推奨しています。
新生児と乳幼児へのサポート。F&P​は、非侵襲的な呼吸補助(​Bubble CPAPHFNCなど)および侵襲的換気など​幅広いソリューションをご用意しています。
​新生児の低体温療法においても、加温加湿されたガスは呼吸サポートとして有効です。新生児脳学会(Newborn Brain Society)が2021年にリリースしたガイドラインでは、冷却期間中も、正常体温レベルで加温加湿されたガスの供給を含む、通常の呼吸ケアの継続が一般的に推奨されています。1-3
当社のFAQは、製品の添付文書/取扱説明書またはご使用になるご施設の手順書に記載されている情報やガイドラインに代わるものではありません。


ネーザルハイフロー(HFNC)

HFNCは、開放型のシステムとして設計されたガスフローによる治療です。一般的には、空気と酸素を混合するガス供給源、混合ガスを加温加湿する加温加湿器、患者さんに加温加湿ガスを届ける回路とシール(密閉)性を必要としないインターフェースから構成されます。4
HFNCで生じる圧力のレベルは、流量や鼻孔の閉塞状態など様々な要因に左右されます。5生理学的研究で確認された咽頭圧は、持続的気道陽圧法(CPAP)で生じる圧力と同程度またはそれ以下でした。6システマティックレビューのデータでは、HFNCはCPAPと比較して、圧外傷などの有害事象のリスクが増大しないことと関連していることが明らかになっています。7
医療用ガスは通常、低温で極めて乾燥しています。気道をこのような環境に曝すと、気道の反応性と肺機能の両方に好ましくない影響を及ぼします。8
 
吸入する呼吸ガスを予め加温加湿すれば、気道が呼吸ガスをBTPS:体温、測定時の大気圧および水蒸気飽和状態、に調整するための負担が軽減されます。これには、最適な粘液線毛輸送機能9-10、呼吸努力の軽減9、成長と発達のためのエネルギー温存の促進など、多くの有用な効果があります。
 
これらの恩恵は、BTPS(37 °C, 44 mgH2O/L)で吸気を供給する場合に最大になります。9
 
流量が増えると、非侵襲的な呼吸サポート中の加温加湿の必要性が増大します。このため、病院のプロトコルやガイドラインでは、乳幼児および小児では>2 L/min、新生児では>1 L/minの流量の際には、常に加温加湿を適用することが推奨されています。11
新生児(1ヵ月以内の新生児)*
新生児における無作為化対照試験(RCT)のデータおよび臨床専門家のガイダンスでは、開始流量として4~6 L/minが提案されています12-15
非侵襲的な呼吸サポートに関する文献の本文は、NICUでHFNCおよびCPAPを適用する3つのケースを提示しています。
 
  1. 抜管後:Wilkinsonらによるコクランレビューによると、新生児ではCPAPと比較してHFNCを用いた場合、鼻の外傷の発生率が有意に低下、治療失敗率、再挿管率、その他の有害な転帰、すなわち気胸や気管支肺異形成症(BPD)の発生率に差はありませんでした。7,12-14
  1. 長期CPAPの代替:専門家のコンセンサスは、ネーザルハイフロー(HFNC)が非侵襲的な呼吸補助を長期に必要とする新生児にとって、CPAPの代替となる可能性を示唆しています。CPAPで患者の状態が安定している場合は、臨床医の判断でHFNCを代替として検討することができます。7,16
  1. 最初の呼吸サポート:‭ 最近のシステマティックレビューでは、早産児の最初の呼吸補助としてHFNC(レスキューCPAPが使用可能)を考慮することができると結論付けています。12,15, 17-20
 
HFNCの臨床的エビデンスは、GA(在胎週数)≥28週の乳幼児です。したがって、より小さな早産児のゴールドスタンダードは依然としてCPAPになります。
乳幼児および小児(1ヵ月~12歳)*
この集団では、2 L/kg/min(3~12 kg(7~26 lb))で、生理学的および臨床的有効性が示されています21–24。>12 kg (26 lb)の乳幼児においては、体重レンジでの流量の推奨もありますが25、病院のプロトコルによって異なる場合があります。
Franklinら(2018)による大規模多施設共同無作為化対照試験(PARIS試験)では、気管支炎で入院の乳幼児にOptiflow JuniorによるHFNC療法を早いタイミングで実施したところ、標準的な酸素療法と比較して、治療失敗による治療のエスカレーションが有意に減少しました。18,23-25
Mayfieldら(2014)28は、心拍数、呼吸数、60分以内の呼吸仕事量などの単純な生理学的パラメータが改善されることが治療成功の予測因子となり、改善がないことは治療エスカレーションの指標となることを報告しました。28これは、HFNC関連の一連の文献でさらに裏付けられています。
現時点で最大規模のHFNC RCTは、Franklinら(2018)21による研究です。この研究では、Fisher & Paykel HealthcareのHFNCシステム(Airvo 2およびOptiflow Junior)を用いて、2 L/kg/minの流量での治療が救急部門および病院全体で使用されました。本研究の臨床研究計画書はこちらからアクセスし、無料で入手可能です。
製品FAQ
流量
(L/min)
MR850
RT330
MR850 Humidifier
F&P 950™
N40
F&P 950 Humidifier
Airvo™ 2
900PT561
Airvo 2 Image
OJR410
XS
0.5~8 0.5~10 N/A
OJR412
S
0.5~9 0.5~10
OJR414
M
0.5~10 0.5~11
OJR416
L
0.5~23 N/A 2~20
OJR418
XL
0.5~25 2~25
OJR520
XXL
1~36 10~50
適切なカニューレサイズは、プロングと患者の鼻孔の間に隙間があり、プロングによる閉塞がない状態です。
いいえ。交換用のWigglepadsをご利用いただけます。交換用ウィグルパッド製品情報:
 
品番   入数
WJR110 Wigglepads 2(ウィグルパッド2)(XS、S) 20枚入/箱
WJR112 Wigglepads 2(ウィグルパッド2)(M、L、XL) 20枚入/箱
*FDAによる患者集団の定義
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参考文献